2015年11月15日日曜日

【第9回】 過去形

ロシア語の動詞の時制には、過去形、現在形、未来形があります。今回は過去形を覚えましょう。

動詞の不定形(辞書に乗っている代表系)から過去形を作るには、まず不定形語末のтьを取り除きます。そして、主語が単数で、性が男性、中性、女性の場合、それぞれ-л、ло、ла、をтьの代わりにくっつけます。主語が複数の場合は性別の区別がなく、тьの代わりにлиをくっつけます

過去形は状況によって過去進行形の意味「~していた」も表します


過去形の文章を作る際に覚えて置くべき要点は以下の3つです。
  1. 動詞の過去形は主語の数と性に応じた形をとる(上記の赤字参照)。
  2. 主語がкто、чтоの場合、он、 оноと同様、それぞれ3人称単数の男性、3人称単数の中性として扱う。
  3. 過去形になるとアクセント位置が変わる動詞が存在する。アクセント移動に規則はなく個々に覚える必要がある。

以下、читать(読む)、делать(する)、быть(いる)の3つの動詞について過去形の綴を確認しましょう。

単数形(男性)
он (я, ты) читал
он (я, ты) делал
он (я, ты) был

単数形(女性)
она (я, ты) читала
она (я, ты) делала
она (я, ты) была

注: она と主語がа で終わるので、過去形もаで終わると覚えましょう。

単数形(中性)
оно читало
оно делало
оно было

注: оно と主語がоで終わるので、過去形もоで終わると覚えましょう。

複数形(3性とも共通)
они (мы, вы) читали
они (мы, вы) делали
они (мы, вы) были

注: они と主語がиで終わるので、過去形もиで終わると覚えましょう。

過去形の綴りを以下の表にまとめておきます。

主語/不定形
читать
делать
быть
男性
он, я, ты
она, я, ты
оно
читал   
делал
был
女性
читала
делала
была
中性
читало
делало
было
複数形3性とも共通)
они, мы, вы
читали
делали
были
意味
読んでいた, 読んだ
した, していた
いた, あった

例文

以下、例文の中でどのように過去形の動詞がどのように使われているか確認しましょう。

Он делал домашнее задание.(発音
(彼は宿題をしていた。)

Она делала домашнее задание.(発音
(彼女は宿題をしていた。)

Они делали домашнее задание.(発音
(彼らは宿題をしていた。)

Кто делал это домашнее задание?(発音
(誰がこの宿題をしたんだ?)

Что случилось?(発音
(何が起こったのですか?)

Она былá в Париже.(発音
(彼女はパリにいた。)



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【第8回】 形容詞(2)