2017年4月9日日曜日

【第27回】 合成未来形

ロシア語で未来形の文を作る方法には、大きく分けてбытьを使う方法と、完了体動詞を使う方法の2つがあります。今回は、бытьを使う方法のうち、бытьを動詞の不定形と組み合わせて使う「合成未来形」を紹介します。

бытьという単語は、単体で「有る、存在する」といった意味を表す動詞ですが、бытьの未来形と動詞の不定形(不完了体動詞不定形)を組み合わせることで、未来の意味を表す文を作ることができます。

合成未来形:  「быть の未来形+不完了体動詞不定形」

бытьの未来形は主語に応じて人称変化します。人称変化のパターンは、е変化動詞(第I変化動詞)のパターンに従います。е変化動詞の人称変化については、第13回、第17回で説明していますので参照してください。以下に、бытьの未来形の人称変化をまとめておきます。黒太字がアクセント位置、赤字が語末です。

 я 
 буду
 мы 
 будем 
 ты 
 будешь 
 вы 
 будете 
 он 
 будет
 они 
 будут 

例えば、читать(読む)という動詞の未来形を作りたいときは、бытьの未来形にчитатьの不定形を組み合わせればよく、人称変化は以下のようになります。

 я
 буду читать
 мы 
 будем читать 
 ты 
 будешь читать  
 вы 
 будете читать 
 он 
 будет читать
 они 
 будут читать 

例文

Завтра я буду читать.(発音)
明日、私は読書するでしょう。(明日、私は読書するつもりです。)


【第26回】 所有表現

2017年4月7日金曜日

【第26回】 所有表現

ロシア語では、次のような構文を使って「〇〇を持っている」という意味を表すことができます。この構文を所有表現と呼んでいます。

所有表現:「у+属格(生格)+есть+主格」

「у」は英語のwithに相当する単語なので、英語で「I have a pen」というところを「a pen with me」というような感じで表現するのがロシア語の所有表現です。

所有表現は、「(人)が○○を持っている」という意味で使うことが多いので、人称代名詞の属格を当てはめた形を覚えておくことが大切です。以下、「у +人称代名詞の属格(生格)」の形をまとめておきましょう。

я
у меня
мы
у нас
ты
у тебя
вы
у вас
он/оно  
у него
  они  
у них
она
у неё

「у него」の「го」の発音は、「ゴォ」ではなく例外的に「ボォ」に近い感じの発音になります。

現在時制のесть(有る)は所有表現では不定形のまま用います。過去形を作るときは、主格名詞(所有するもの)に合わせた形の「бытьの過去形」を用います。過去形についてはまた別の機会に詳述します。

所有表現では、「○○を持っている」という所有に焦点を当てた意味以外に、主格名詞の"特徴"に焦点を当てた意味内容を表すこともできます。

例えば、「У нас чёрные глаза.(発音)」という文は、「私たちは黒い目を持っている」という意味ではなく、「私達の目は黒い」という、主格名詞の特徴に焦点を当てた意味を表します。

ここで注意しなくてはいけない点は、話し手の関心が存在そのものから主格名詞の数量や特徴に移っているときには「есть」が省略される点です。上記の例文でестьが無いことを確認してください。

一方、単純に、「持っている」という所有の意味で用いる場合は、естьを用います。

(例)У меня есть  интересная  книга.(私は面白い本を持っています。[発音])


【第25回】 и変化動詞(2)- 歯音変化
【第27回】 合成未来形

2017年4月2日日曜日

【第25回】 и変化動詞(2)- 歯音変化

第13回で、ロシア語の動詞は、現在形の人称変化のパターンによって、е変化動詞(第Ⅰ変化動詞)とи変化動詞(第Ⅱ変化動詞)の2種類に分類されることを学びました。また、第19回では、и変化動詞現在形の人称変化について学びました。

и変化動詞現在形を人称変化させるには、主語の人称と単数・複数の区別に応じてю, ишь, ит, им, ите, ятを付け足せば良いのでした。 頻出のи変化動詞 говорить(話す)の人称変化をまとめた表を再掲しておきます。

я
 говорю
мы
 говорим
ты
 говоришь 
вы
 говорите
он 
 говорит
они
 говорят

さて、今回はи変化動詞現在形の人称変化の続きとして、歯音変化について学びます。

現在語幹が歯音 с、з、т、д で終わるи変化動詞は、 現在形1人称単数の場合のみ下図のような音の交替が起こります。

 語幹末   Яに続く形のみ 
с
ш
з
ж
т
ч/щ
д
ж
ст
щ

歯音変化では、1人称単数形以外では子音の交代は起こりません。現在語幹がдで終わる頻出のи変化動詞 видеть(見える、見る)の現在人称変化の様子を見てみましょう。赤太字が音の交換(ст → щ)が起こった部分、青字が語末です。

я
вижу
мы
видим
ты
видишь
вы
видите
он
видит
они
видят

例文

Прошу прощения.(発音)
お許し下さい!


【第24回】 名詞格変化 ― 中性名詞
【第26回】 所有表現

2017年4月1日土曜日

【第24回】 名詞格変化 ― 中性名詞

過去何回かにわたって名詞の格変化について説明してきましたが、ここでは「中性名詞」に焦点をあててみます。

中性名詞は、主格およびそれと同形の対格以外は男性名詞に準じた格変化をします。硬変化型名詞の окно(窓)、軟変化型名詞の море(海)について格変化を以下の表にまとめておきます。変化する部分(語末)を赤字で、アクセント位置を太字で示します。

主格
 окно 
 море
対格
 окно
 море
属格(生格)
 окна
 моря
 前置詞格(前置格)
 окне
 море
与格
 окну
 морю
具格(造格)
 окном 
 морем 


ここで、それぞれの格になったときの名詞がはたす文法上の役割を再度まとめておきます。

型 格 (падеж ) 意味 機能
は型 主格 (именительный падеж) ~は・~が 主語・述語
を型 対格 (винительный падеж) ~を 直接目的
の型 属格 (родительный падеж) ~の 所有・所属
前置詞型 前置格 (предложный падеж) 前置詞の意味 前置詞と共に
に型 与格 (дательный падеж) ~に 間接目的
で型 具格 (творительный падеж) ~で・~として 手段・職業

ポイント

ー 中性名詞は、単数形では主格と対格は常に同じ形です。

ー ийで終わる男性名詞と同様、иеで終わる中性軟変化名詞の単数前置詞格(前置格)はииとなります。例えば、здание(建物)の前置詞格は здании となります。

例文

Там море.(発音)
あそこに海がある。[主格]

Мы видели вдали море.(発音)
私達は遠くに海が見えた。[対格]

2017年3月12日日曜日

【第23回】 命令形

今回は動詞の命令形について学びます。ロシア語で命令を表現したいときは、動詞を命令形と呼ばれる形に変化させて用います。

Тыで呼ぶ相手に対する命令形 

まず、Тыで呼ぶ相手に対する命令形の作り方を見てみましょう。(「Тыで呼ぶ相手」については、第3回を参照。)

1.現在語幹が母音で終わる動詞は、現在語幹に йをつける。
例)читать(読む)の現在語幹は чита で母音で終わるので命令形は читай となる。
(現在形の人称変化は、читаю、читаешь、… чита-ютなど。ここ参照。)

2.現在語幹が子音で終わる動詞は2つのパターンに別れる。
2-1. 現在語幹が子音で終わりアクセントが語末にある動詞は、現在語幹に и をつける。
例)говорить(言う)の現在語幹は говор と子音で終わる。また不定形のアクセント位置はговорить と語末にある(太字がアクセント位置)。したがって、命令形は говори となる。
(現在形の人称変化は、говорю、говоришь、… говорятなど。ここ参照。)

2-2. 現在語幹が子音で終わりアクセントが語幹にある動詞は、現在語幹に ь をつける。
例)верить(信じる)の現在語幹は вер と子音で終わる。不定形のアクセント位置はверить と語幹にある(太字がアクセント位置)。したがって、命令形は верь となる。
(現在形の人称変化は、верю、веришь、… верятなど。ここ参照。)

выで呼ぶ相手に対する命令形

выで呼ぶ相手に対する命令形の作り方も、基本的にはТыで呼ぶ相手に対する命令形と同じです。異なるのは、выで呼ぶ相手に対する命令形では、一律、Тыで呼ぶ相手に対する命令形の後に те を付け加えます。

例)
Тыで呼ぶ相手に対する命令形: читай(読め)、 говори(言え)、верь(信じろ)
выで呼ぶ相手に対する命令形: читайте、говорите、верьте

その他、注意するべきこと

(1)現在語幹の形は、動詞の現在3人称複数形の ют(е変化動詞の場合)、ят(и変化動詞の場合)語末を取り除いた除いた部分です。(第13回と第19回参照)

(2)-авать という綴で不定形が終わる動詞は、不定形の ть を取り除いた形から命令形を作ります。

例えば、давать(与える)の命令形は、まず ть を取り除きます。ть を取り除くと、その前の文字が а と母音なので、先程説明したルールに則って、й をくっつけます。したがって、命令形は давай となります。

давать の人称変化では、даю, даёшь,…のように、да が語幹となります(ここ参照)。

(3)ルールに従わない例外も存在する
 помнить(覚える)は、語幹がпомнなので子音で終わっています。またアクセント位置は、помнитьと語幹にあります。したがって、上記のルールでは、ь をつけるはずですが、この単語に関しては、命令形は、помни となります。この様な例外も存在するので注意が必要です。


例文

извините(発音)
すみません
不定形:извинить(許す)

Скажите, пожалуйста.(発音)
すみません、教えていただけますか。
不定形:сказать(言う、告げる)


【第22回】 人称代名詞の与格
【第24回】 名詞格変化 ― 中性名詞

2017年3月11日土曜日

【第22回】 人称代名詞の与格

過去数回に渡って、ロシア語では名詞の格によって文法的な役割が示され、名詞が6種類の格に変化することを格変化と呼ぶことを学びました(例えば、第10回参照)。

私(я)、あなた(ты)、彼(он)、それ(оно)、彼女(она)、私達(мы)、あなた・あなたたち(вы)、あの人達(они)、などの人称代名詞も名詞なので格変化します。人称代名詞の格変化は今後徐々に学習していきますが、まず今回は人称代名詞の主格と与格を覚えましょう。

人称代名詞の与格の形は以下のようになります。(2音節以上ある人称代名詞については赤字でアクセント位置を表しています。)

 主格 
 я
 ты
 он / оно 
 она 
 мы 
 вы 
 они 
 与格
 мне 
 тебе 
 ему
 ей
 нам 
 вам 
 им

人称代名詞の与格は、受益者(や被害者)を表すほか、無人称文と呼ばれる文章で意味上の主語となったり、動詞の間接目的語や前置詞に支配されて用いられます。

例文

Мне хорошо.(発音)
私は快適だ。


【第21回】 хотетьの変化
【第23回】 命令形

2017年3月4日土曜日

【第21回】 хотетьの変化

「欲しい、求める、願う」といった意味で用いられる動詞 хотетьは、非常に例外的な人称変化を行う動詞です。特殊な変化を示すと同時に最頻出単語の一つでもあるхотетьについて、今回はその独特の人称変化をまとめます。 

хотетьは現在形時制において、単数形はе変化動詞(第I変化動詞)で、複数形はи変化型動詞(第II変化動詞)として人称変化します。さらに、特殊なアクセント変化を示すのも特徴です。

е変化動詞(第I変化動詞)については、第13回、第17回で、и変化型動詞(第II変化動詞)については第19回で基本事項をまとめているので復習しておいてください。

хотетьの人称変化をまとめた表をいかに示します。アクセント位置を赤字で示しています。

不定形:хотеть
я
хочу
мы
хотим
ты 
хочешь
вы
хотите
он
хочет
они 
хотят


上の表で見て取れるように、хотетьは不定形と現在形で子音が入れ替わったり、単数形でアクセントがいったん左に移ったものが複数形で元の位置に戻ったりします。これらの変化は、ロシア語の動詞の中では極めて例外的です。特に、アクセント位置の移動については、хотетьのような移動を示す動詞は他に存在しません。

例文

Я хочу есть.(発音)
私はおなかが空いている(私は食べたい)。

Есть хотите?(発音)
おなかがすいていますか?(あなたは食べたいですか?)


【第20回】 по-рyсски と рyсский язык
【第22回】 人称代名詞の与格

【第20回】 по-рyсски と рyсский язык

「ロシア語で話す」という時の「ロシア語で」という意味内容をロシア語で表すには、по-русски という言い方をします。по-○○という言い方は、「○○語で、○○風に、○○式に」といったニュアンスを表します。つまり、「ロシア式に話す」と言うことで「ロシア語で話す」という意味内容を表す訳です。по-русскиという表現は、говорить(話す)、понимать(わかる、理解する)などの動詞と共に用いられます。


一方、「ロシア語」という意味内容を直接表すには、русский язык という言い方をします。читать(読む)、знать(知っている)などの動詞はрусский языкと共に用いられます。

「ロシア語」以外の言語について「○○語で」というときも同様です。

例文

Вы говорите и понимаете по-японски?(発音)
あなたは日本語を話し聞いて分かりますか?

Вы знаете японский язык?(発音)
あなたは日本語を知っていますか?


【第19回】 и変化動詞現在形(1)
【第21回】 хотетьの変化

2017年3月2日木曜日

【第19回】 и変化動詞現在形(1)

第13回で、ロシア語の動詞は、現在形の認証変化によって、е変化動詞(第Ⅰ変化動詞)とи変化動詞(第Ⅱ変化動詞)の2種類に分類されることを紹介しました。また、е変化動詞と変則的е変化動詞の現在形の人称変化を、第13回と第17回で学習しました。今回は、残るもう一方の動詞、и変化動詞(第Ⅱ変化動詞)の現在形の人称変化について学習します。

и変化動詞の人称変化では、不定形からтьとその前の母音を取り除いたものが語幹となります。(е変化動詞では、不定形からтьを取り除いた形が語幹となっていましたので、語幹の捉え方が若干異なります。)

そして、その語幹にе変化動詞と同様に、主語の人称と数に応じてю, ишь, ит, им, ите, ятを付け足します。具体例として、 говорить(話す)という代表的なи変化動詞の人称変化を表にまとめておきます。

я
 говорю
мы
 говорим
ты
 говоришь 
вы
 говорите
он 
 говорит
они
 говорят

и変化動詞の特徴は、1人称単数(я)と3人称複数(они)以外で、語末に и が現れることです。

なお、不定形で ть の前の母音にアクセントがある動詞は、人称変化によってアクセントが移動することがあります。アクセントが移動する礼として、смотреть(見る)という動詞の人称変化を以下に示しておきます。赤字で示した文字がアクセント位置です。

смотреть(不定形) 
я смотрю 
ты смотришь
он  смотрит
мы  смотрим
вы  смотрите
они  смотрят

例文

A: Вы говорите по-русски?(発音)
あなたはロシア語を話しますか?

B: Да, я  говорю по-русски.(発音)
ええ、話します。


【第18回】 этот、тот、весь、один
【第20回】 по-рyсски と рyсский язык

2017年3月1日水曜日

【第18回】 этот、тот、весь、один

頻出の4つの代名詞と数詞、этот(代名詞、この)、тот(代名詞、あの)、 весь(代名詞、すべての)、один(数詞、1つの)は、形容詞のように修飾する名詞の性と数によって4つの形に変化します。

単数では修飾する名詞の性によって3つの形に、複数では性別に関係なく1つの形になります。この性質は、第6回で学んだ形容詞の変化と同じです。


単数
複数
 意味
男性
女性
中性
этот
эта
это
эти
この, その, あの
тот
та
то
те
その
весь
вся
всё
все
全ての, 全部の
один
одна
одно
одни
ある, ひとつの

例文

этот дом(発音)
この家

эта газета(発音)
この新聞

это море(発音)
この海

эти люди(発音)
この人たち

тот дом(発音)
あの家

та газета(発音)
あの新聞

то море(発音)
あの海

те люди(発音)
あの人たち

весь дом(発音)
家全体

вся газета(発音)
新聞全部

всё море(発音)
海全体

все люди(発音)
全部の人々


【第17回】 変則的е変化動詞とоватьで終わる動詞
【第19回】 и変化動詞現在形(1)

2017年2月28日火曜日

【第17回】 変則的е変化動詞とоватьで終わる動詞

変則的е変化動詞

第13回で、е変化動詞(第I変化動詞)の現在形を扱いましたが、е変化動詞と似ているけれども若干異なる人称変化を行う変則的е変化動詞というものが存在します。

例として、писать(書く)の現在形の人称変化を表にまとめておきます。

  я
 пишу
  мы 
 пишем
  ты 
 пишешь
  вы 
 пишете
  он 
 пишет
  они 
 пишут

変則的е変化動詞の人称変化を、第13回で表にまとめたе変化動詞の人称変化と比べると、1人称単数(я)と3人称複数(они)以外は、同じ語末の綴りであることがわかります。

また、писатьのように、不定形においてアクセントが ть の前の母音にある動詞は、人称変化した後に、アクセントが語幹に移動することがります。

語末がоватьで終わる動詞

不定形が овать という綴りで終わる動詞は、人称変化するさいに語尾の前に у を入れ、ую、уешь という語末となります。

例えば、интересоваться(興味をひく)の人称変化は以下のようになります(この動詞は、第16回で学んだся動詞でもあります)。

я интересуюсь
ты интересуешься
он интересуется
мы интересуемся
вы интересуетесь
они интересуются

例文

Я сейчас пишу книгу.(発音)
私はいま本を書いている。

Он часто пишет письма.(発音)
彼はしばしば手紙をかく。

Мы интересуемся музыкой.(発音)
私達は音楽に興味があります。


【第16回】 ся動詞
【第18回】 этот、тот、весь、один

2016年11月27日日曜日

【第16回】 ся動詞

ロシア語の動詞で語末が、ся(сь)で終わっているものを ся動詞(シャー動詞)と呼びます。ся動詞は、普通の動詞の語末にсяを付加することで形成されます。普通の動詞の語末に「ся」という語末が付加されると、もともとの意味に「自分自身を」あるいは「自分自身(のため)に」というニュアンスが付加されます。

語末のсяは母音の後では сьという形になります。例えば、занимать(占領する、占める)という動詞の語末に、сяをくっつけてзаниматьсяというся動詞を作ると、「従事する、勉強する」という別の意味の動詞になるわけです。сяの持つ「自分自身を」というニュアンスが「占領する」に加わり「自分自身を占領する=従事する、勉強する」といった意味内容の動詞に変化するわけです。

以下、заниматься (従事する、勉強する)の過去形と現在形の人称変化をまとめておきます。ся動詞の人称変化は、сяを取り除いた元の動詞の変化形に、そのままсяまたはсьを付加します(сяまたはсьの区別は上記青字のルールに従う)。

ся動詞現在形の人称変化
я занимаюсь
мы занимаемся
ты занимаешься
вы занимаетесь
он занимается
они занимаются

ся動詞過去形の人称変化
он (я, ты) занимался
она (я, ты) занималась
оно (я, ты) занималось
они (мы, вы) занимались


ся動詞に関連する注意点:

(1)ся動詞の語末が「тьсяおよび тся」という綴になるときは、「тца」という綴りと同等の発音になります。

(2) 全ての動詞にсяがついた形が存在するわけではありません。逆に、сяがついた形の動詞しか存在しない場合もあります。例えば、знать(知っている)には、-ся動詞がありません。逆に、улыбаться(微笑む)はсяがついていない形の動詞は存在しません。 

(3) 上記で少し触れましたが、сяがつくと、元の動詞の意味に、(自分で~する)「再帰」、(~される)「受動」、 (お互いに~する)「相互」などのニュアンスが加わって別の意味を持つ動詞となります。

例文

сяの有無で、例えば次のように意味が変わります。

Мать одевает мальчика.(発音)
母が少年の身支度を整えている。

Мальчик одевается.(発音)
少年は身支度している。

2016年11月25日金曜日

【第15回】 名詞格変化: 軟変化型(男性名詞,女性名詞の場合)

第10回で硬変化型名詞の格変化について学習しましたが、今回は軟変化型名詞の格変化を見ていきましょう。

第10回でも触れましたが、硬変化型名詞と軟変化形名詞は、語末が硬音で終わるか軟音で終わるかで区別します。硬変化型名詞は硬音で、軟変化形名詞は軟音で発音が終わります。

再度、硬音と軟音の定義を確認しておくと、日本語の拗音(きゃ、きゅ、きょ、にゃ、にゅ、にょ、りゃ、りゅ、りょ、等)に相当する音が軟音、それ以外が硬音です。

硬変化型名詞、軟変化型名詞は、綴り上は格変化する時に明確な違いがありますが、実は音感的には似通った格変化を行います。実際に両方の型の発音聞くと、格変化のパターンが音の上では似ていることがわかると思います。

例として、軟変化型の名詞  писатель(作家、男性)、 музей(博物館、男性)、неделя(週、女性)の格変化を以下の表にまとめておきます。

男性軟変化名詞
女性軟変化名詞
主格
писатель
музей
   неделя
対格
писателя
музей
   неделю
属格(生格)
писателя
музея
   недели
与格
писателю
музею
   неделе
前置詞格(前置格)
о писателе
о музее
   о неделе
具格(造格)
писателем
музеем
   неделей

 名詞が格変化をするとき、全ての格で綴りが異なるわけではなく、上の表に見られるように、いくつかの格では同じ綴りになることもあります。また、格変化しても綴りが変わらない場合もあります(つまり、格変化しない、とも言える)。以下に付加的なルールを2つまとめておきます。

1. -ийおよび -ияで終わる男性名詞および女性名詞の前置詞格(前置格)はともに 「-ии」。
  男性名詞: Василий   →   о Василии
  女性名詞: станция   →   о станции

2. 女性名詞の前置詞格(前置格)と与格は常に同じ綴りとなる。
  станция   →   [前置格/与格]станции

例文

Он был в России.(発音)
彼はロシアにいた/行ったことがある。

Вы были в Японии?(発音)
あなたは日本に行ったことがありますか?

2016年11月24日木曜日

【第14回】 場所の表現

ロシア語で「ここで、あそこで、家で」など、場所を表す方法は大きく2通りあります。
  1. здесь(ここ)、 там(あそこ)、 дома(家で)など副詞で表す。
  2. 「前置詞 в / на+前置詞格(前置格)の名詞」という形で表す。
前置詞「в」 は内部や閉ざされた場所にいる(ある)状態を表し、前置詞「на」は表面や広々とした場所にいる(ある)状態を表します。

例文

例文で場所を表す表現を確認しておきましょう。

副詞を用いる方法

Я дома.
私は家にいます。

Это здесь. 
(それは)ここです(ここにあります)。

Это там. 
(それは)あそこです(あそこにあります)。

前置詞 в + 前置詞格(前置格)

в столе(発音)  
引き出しの中に

В комнате(発音)
部屋で

в посольстве / школе, театре , ресторане(発音)
大使館/学校、劇場、レストランで

в университете(発音)
大学で、大学に

в городе / стране,  море(発音)
街/国、海の中で

前置詞 на+ 前置詞格(前置格)

на столе(発音)   
机の上に

на востоке /   западе,   юге,  севере(発音)
東/西、南、北で

на вокзале /   почте,   заводе(発音)
駅/郵便局、工場で

на приëме /   вечере,  концерте,  работе(発音)
受付/集い、コンサート、職場で

на Урале /    Кавказе(発音)
ウラル/コーカサスで

2016年11月22日火曜日

【第13回】 動詞の現在形: е変化動詞

ロシア語の動詞は、現在形の人称変化のパターンによって、е変化動詞(または、第Ⅰ変化動詞)とи変化動詞(または、第Ⅱ変化動詞)の2種類に分類されます。ここでは、まずе変化動詞の現在形についてまとめます。

е変化動詞の現在形を作るには、不定形の語末からтьを取り除き、тьの代わりに、主語の人称と数(単数または複数の区別)に応じて、ю、ешь、ет、ем、ете、ютを語末にくっつけます。

現在形は状況によっては現在進行形の意味を表すこともあります。читать(読む)というе変化動詞について現在形の綴りを表にまとめておきます。

е変化動詞の現在形
    不定形
читать
主語とその人称
語幹 語尾
単数
 

複数
1       
я       
читаю
2
ты
читаешь
3
он ,оно, она
читает
1
мы
читаем
2
вы
читаете
3
они
читают


ロシア語の現在形では、主語と動詞の形は必ず1対1対応します。つまり動詞の語末の綴りを見ることによって主語を見なくても主語を特定することができます。このことからロシア語の現在形では主語が省略されることが多くなります。

また、現在形になると、語末だけではなく語幹まで綴りが変化する動詞も例外的に存在します。例えば、頻出単語の хотеть(~したい、~を欲する)もそのような動詞の一つです。

主語/不定形
хотеть
я
хочу
ты
хочешь
он/он/оно
хочет
赤字部分が語幹

例文

例文で、е変化動詞の現在形の使用例を確認しておきましょう。

A: Что ты делаешь?(発音)
何をしているのですか?

B: Читаю.(発音)
読書です。

A: Что вы делаете? (発音)
何をしているのですか?

B: Отдыхаю. (発音)

2016年11月20日日曜日

【第12回】 曜日

「今日は何曜日ですか?」と問われて、「今日は○曜日です」と答える時には、曜日を表す名詞の主格で答えます。

一方、「◯曜日に」と表現したいときには、「前置詞 в +曜日の対格」の形で答えます。曜日を表す名詞も、格変化するとアクセント位置が変わる場合があるので、発音を繰り返し聴いてアクセント位置を覚えましょう。

以下、曜日を表す名詞と、「○曜日に」を意味する「前置詞 в +対格」の形を表にまとめておきます。

主格
в+対格
月曜日:понедельник
в понедельник
火曜日:вторник
во вторник
水曜日:среда
в среду
木曜日:четверг
в четверг
金曜日:пятница
в пятницу
土曜日:суббота
в субботу
日曜日:воскресенье
в воскресенье

火曜日、вторникの「前置詞 в +対格」の形は、вが重なると発音し辛いため、воという形に音便変化(発音の都合による変化)します。

例文

例文(AB間の対話文)で上記のルールを確認しましょう。

A: Какой сегодня день? (発音)
A: 今日は何曜日?

B: Сегодня вторник.(発音)
B: 今日は火曜日です。

A: Вы не знаете, когда отдыхают студенты?(発音)
A: 学生達がいつ休むか知りませんか?

B: В субботу и в воскресенье.(発音)
B: 土曜と日曜です。


【第13回】 動詞の現在形: е変化動詞
【第11回】 活動体と不活動体

2016年11月19日土曜日

【第11回】 活動体と不活動体

ロシア語の名詞は人や動物を表す「活動体名詞」と、それ以外の物を表す「不活動体名詞」の2種類に分けることができます。活動体名詞と不活動体名詞はそれぞれ異なった格変化を行います。具体的には、男性活動体名詞の対格は属格(生格)と同形で、不活動体名詞の対格は主格と同形となります。以下まとめておきます。


男性活動体名詞の対格 = 属格(生格)
男性不活動体名詞の対格 = 主格


活動体、不活動体の区別は、単数では男性名詞の場合にだけ発生します。女性名詞の単数形では、たとえ人や動物など動くものであっても不活動体名詞として格変化します(つまり、女性名詞の単数形では、活動体と不活動体の区別はない)。

例文

以下例文で、男性活動体名詞の対格が属格(生格)と同じ形になっていることを確認しましょう。また女性活動体名詞では、対格と属格(生格)の形が異なることを確認しましょう。

Я знáю его друга. (発音)
私は彼の友人を知っている。(対格)

имя друга. (発音)
友人の名前 (属格(生格))

Она читáет  журнáл. (発音)
彼女は雑誌を読んでいる。(対格)

Это журнáл. (発音)
これは雑誌だ。(主格)

Я знаю его сестру. (発音)
私は彼の妹を知っている。(対格)

Это его сестра. (発音)
こちらが彼の妹です。(主格)




【第12回】 曜日
【第10回】 硬変化型名詞の格変化

2015年11月19日木曜日

【第10回】 硬変化型名詞の格変化

ロシア語の名詞には、主格、属格(生格)、与格、対格、具格(造格)、前置詞格(前置格)と呼ばれる、6 つの格があります。語末の綴りが変化する(格変化)することで、それぞれの格を表します。

以下で見るように、ロシア語では格(語末の綴り)によって名詞の文法上の役割が決まります。この性質があるため、ロシア語は比較的語順に関する制約が少ない言語だと言われています。(例えば、英語では語順によって名詞の文法上の役割が定まるので語順に厳密な制限があります。)

格変化の型(パターン)は名詞の性と、語末が硬音か軟音かによって定まります。基本は硬変化型と軟変化型の2通りです。

ロシア語では、文法上、日本語の拗音(きゃきゅきょ、にゃにゅにょ等)に相当する音を『軟音』、それ以外を『硬音』と呼んで区別しています。

ここではまず、硬変化型の格変化を行う3つの単語、студент(学生、男性名詞)、окно(窓、中性名詞)、мама(ママ、女性名詞)について、格変化の様子を見てみましょう。


студент(学生、男性名詞)

主格
студент (役割:主語、意味:学生が)
 
対格
студента (役割:直接目的語、意味:学生を)

属格(生格)
студента (役割:帰属・属性、意味:学生の)
 
前置詞格(前置格)
студенте (役割:前置詞の後に名詞が置かれる時この型をとる)

与格
студенту (役割:間接目的語、意味:学生に)

具格(造格)
студентом (役割:道具・手段、意味:学生に)



окно(窓、中性名詞)

主格
окно (役割:主語、意味:窓が)
 
対格
окно (役割:直接目的語、意味:窓を)

属格(生格)
окна (役割:帰属・属性、意味:窓の)
 
前置詞格(前置格)
окне (役割:前置詞の後に名詞が置かれる時この型をとる)

与格
окну (役割:間接目的語、意味:窓に)

具格(造格)
окном (役割:道具・手段、意味:窓に)



мама(ママ、女性名詞)

主格
мама (役割:主語、意味:ママが)
 
対格
маму (役割:直接目的語、意味:ママを)

属格(生格)
мамы (役割:帰属・属性、意味:ママの)
 
前置詞格(前置格)
маме (役割:前置詞の後に名詞が置かれる時この型をとる)

与格
маме (役割:間接目的語、意味:ママに)

具格(造格)
мамой(мамою) (役割:道具・手段、意味:ママに)


ロシア語の名詞は、主格の綴りを代表形として用いますので、辞書などの見出しに使われる単語は主格です。


例文

格変化した名詞が実際の文の中でどのように使われているか例文で確認しましょう。

Это его сестра. (発音)
これが彼の妹だ。(主格)

Я знаю его сестру. (発音)
私は彼の妹を知っています。(対格)

машина его сестры. (発音)
彼の妹の車(属格(生格))

Она думает о его сестре. (発音)
彼女は彼の妹について考えている。(前置詞格(前置格))

Мы помогаем его сестре. (発音)
私たちは彼の妹を手伝います。(与格)

Она танцевала с его сестрой.  (発音)
彼女は彼の妹と踊りました。(具格(造格))



【第11回】 活動体と不活動体
【第9回】 過去形

2015年11月15日日曜日

【第9回】 過去形

ロシア語の動詞の時制には、過去形、現在形、未来形があります。今回は過去形を覚えましょう。

動詞の不定形(辞書に乗っている代表系)から過去形を作るには、まず不定形語末のтьを取り除きます。そして、主語が単数で、性が男性、中性、女性の場合、それぞれ-л、ло、ла、をтьの代わりにくっつけます。主語が複数の場合は性別の区別がなく、тьの代わりにлиをくっつけます。

過去形は状況によって過去進行形の意味「~していた」も表します。


過去形の文章を作る際に覚えて置くべき要点は以下の3つです。
  1. 動詞の過去形は主語の数と性に応じた形をとる(上記の赤字参照)。
  2. 主語がкто、чтоの場合、он、 оноと同様、それぞれ3人称単数の男性、3人称単数の中性として扱う。
  3. 過去形になるとアクセント位置が変わる動詞が存在する。アクセント移動に規則はなく個々に覚える必要がある。

以下、читать(読む)、делать(する)、быть(いる)の3つの動詞について過去形の綴を確認しましょう。

単数形(男性)
он (я, ты) читал
он (я, ты) делал
он (я, ты) был

単数形(女性)
она (я, ты) читала
она (я, ты) делала
она (я, ты) была

注: она と主語がа で終わるので、過去形もаで終わると覚えましょう。

単数形(中性)
оно читало
оно делало
оно было

注: оно と主語がоで終わるので、過去形もоで終わると覚えましょう。

複数形(3性とも共通)
они (мы, вы) читали
они (мы, вы) делали
они (мы, вы) были

注: они と主語がиで終わるので、過去形もиで終わると覚えましょう。

過去形の綴りを以下の表にまとめておきます。

主語/不定形
читать
делать
быть
単
数
形
男性
он, я, ты
она, я, ты
оно
читал   
делал
был
女性
читала
делала
была
中性
читало
делало
было
複数形(3性とも共通)
они, мы, вы
читали
делали
были
意味
読んでいた, 読んだ
した, していた
いた, あった

例文

以下、例文の中でどのように過去形の動詞がどのように使われているか確認しましょう。

Он делал домашнее задание.(発音)
(彼は宿題をしていた。)

Она делала домашнее задание.(発音)
(彼女は宿題をしていた。)

Они делали домашнее задание.(発音)
(彼らは宿題をしていた。)

Кто делал это домашнее задание?(発音)
(誰がこの宿題をしたんだ?)

Что случилось?(発音)
(何が起こったのですか?)

Она былá в Париже.(発音)
(彼女はパリにいた。)



【第10回】 硬変化型名詞の格変化
【第8回】 形容詞(2)

2015年10月28日水曜日

【第8回】 形容詞(2)

形容詞のうち語幹がг, к, хで終わるものと、語幹がж,ч, ш, щ で終わるものは、第7回で解説した正書法の規則が適用され、第6回(形容詞1)でみた通常の形容詞の語形変化とは若干異なる語形変化を行います。この場合の語形変化は、通常の形容詞の語形変化に対して、混合変化と呼ばれています。рýсск-ий(ロシアの)と、хорóш-ий(良い)という2つの形容詞について、混合変化の様子を見てみましょう。


単数形、男性形
語幹の最後(г, к, х): рýсск-ий язы́к(言語)
語幹の最後(ж,ч,ш,щ): хорóш-ий язы́к

単数形、女性形
語幹の最後(г, к, х): рýсск-ая газета(新聞)
語幹の最後(ж,ч,ш,щ): хорóш-ая газета

単数形、中性形
語幹の最後(г, к, х): рýсск-ое слово(単語)
語幹の最後(ж,ч,ш,щ): хорóш-ее слово

複数形
語幹の最後(г, к, х): рýсск-ие лю́ди(人々)
語幹の最後(ж,ч,ш,щ): хорóш-ие лю́ди


表にまとめると以下のようになります。

 語幹末尾の綴り
г, к, х
ж,ч,ш,щ
単数形
男性形
рýсск-ий
хорóш-ий
язы́к
女性形
рýсск-ая
хорóш-ая
газета
中性形
рýсск-ое
хорóш-ее
слово
複数形3性同じ
рýсск-ие
хорóш-ие
лю́ди
ロシアの
よい
言語 新聞 単語 人々


第6回で学んだ通常の形容詞の語形変化と比べてみましょう。

硬変化
軟変化
単数形
男性形
нóв-ый
послéдн-ий
дом  /автобус
女性形
нóв-ая
послéдн-яя
студентка
中性形
нóв-ое
послéдн-ее
слово
複数形3性同じ
нóв-ые
послéдн-ие
автобусы/ слова
新しい
最後の
家 バス 女子学生 語

語幹が г, к, хで終わる形容詞は硬変化型に近く、語幹が ж,ч,ш,щで終わるものは軟変化型に似ていることがわかります。

<<例文>>

以下の例文の中で、混合変化する形容詞がどのような形で使われているか発音とともに確認しましょう。

Русский язык очень красивый.(発音)
(ロシア語はとても美しい。)

Японский язык тоже очень красивый.(発音)
(日本語もとても美しい。)

Это новый русский студент. Он очень хороший.(発音)
(こちらはロシア人の新入生です.とても優秀です。)

Какая большая собака!(発音)
(なんて大きな犬でしょう!)

Спасибо. А какое красивое платье!(発音)
(ありがとう,ところでなんて素敵なドレスでしょう!)



【第9回】 過去形
【第7回】 正書法